■ 来月5日から下北沢OFFOFFシアターにて初日開幕
■ 全席指定・ご予約はお早めに!
彼と彼の結婚を祝うパーティに歴史上の有名なゲイたちがやってくる。世
紀末を代表する耽美主義の文学者、ゲイの市長と呼ばれた男、伝説のロッ
クシンガー、ナチスの暗号を解読した数学者、作者の死後発表されたゲイ
小説の主人公、ルネサンスの名画のモデルとなった青年、戦国時代の若武
者、仮面の告白をした作家、ゲイ小説を遺した女流文学者…
キャリル・チャーチルの「トップ・ガールズ」に想を得て、今を生きるゲ
イたちを、フライングステージならではのコメディでおくる1年ぶりの新
作。東京の下町を舞台に、ノスタルジックでアットホームな作風でお送り
した前作『プライベート・アイズ』から一転して、「古今東西の芸術作品
や歴史上に存在するゲイたちが時空を飛び越えて一堂に会する」という、
奇想天外な幕開きからはじまります。
今回のテーマは「結婚」。現代日本のゲイたちが、二人で生きるというこ
と、一人で生きるということを描き出します。日本の夏、ゲイたちの夏、
フライングステージの夏! どうぞおたのしみに!!
■作・演出:関根信一
■出演:石関 準/羽矢瀬智之/岸本啓孝/しいたけを/松之木天辺/
坂本穏光/ますだいっこう/加藤 裕(クロカミショウネン18)/
久米靖馬(クロカミショウネン18)/岡田梨那/関根信一
■照明:伊藤 馨
■照明オペレーター:横佩 彩
■音響:樋口亜弓
■衣裳:石関 準
■舞台監督:大石郁実
■フライヤーデザイン:石原 燃
■制作:渡辺智也/三枝 黎/水月アキラ
■協力:クロカミショウネン18/株式会社スーパーエキセントリックシアター/
M・M・P/CoRich舞台芸術!
■主催:劇団フライングステージ
■助成:芸術文化振興基金
■企画制作:劇団フライングステージ
■日時:2010年8月05日(木)〜15日(日)
■料金:前売・予約 3500円 ペア 6500円 トリプル 9000円
■会場:下北沢OFFOFFシアター(井の頭・小田急線 下北沢駅徒歩0分)
東京都世田谷区北沢2-11-8 TAROビル3F
TEL:03-3424-3755
・当日券は3800円、開場時に発売
・ペアチケット(2名)、トリプル(3名)は性別、セクシュアリティ等不問
■前売チケットの入手・予約方法について
□インターネット予約ページ
https://ticket.corich.jp/apply/21098/
□携帯サイト予約ページ
https://ticket.corich.jp/apply/21098/
□電子メールによる予約
yoyaku+flyingstage.com(+を@に変えて送信)
□電話またはFAXによる予約
048-999-6528
※メール・電話・FAXの場合は、公演日時、チケットの種類、枚数、日中に連絡の取れる電話番号をお伝えください
※電話が不在中だった場合は、留守電に「名前と連絡先電話番号」をお伝えください。折り返し、担当者から連絡を差し上げます
※チケット代は当日精算で承ります
8月05日(木) 19:30〜
8月06日(金) 19:30〜
8月07日(土) 15:00〜(残り1枚)/19:00〜
8月08日(日) 15:00〜(完売)/19:00〜
8月09日(月) 休演日
8月10日(火) 19:30〜(残り3枚)
8月11日(水) 19:30〜
8月12日(木) 19:30〜
8月13日(金) 19:30〜
8月14日(土) 15:00〜(残り3枚)/19:00〜
8月15日(日) 14:00〜/18:00〜
■公演に関する問い合わせ先:劇団フライングステージ
stage+flyingstage.com(+を@に変えて送信)
TEL・FAX:048-999-6528
https://www.flyingstage.com/
□「トップ・ボーイズ」特設ページ
https://www.flyingstage.com/topboys.html
□公式ホームページ(劇団フライングステージ)
https://www.flyingstage.com/
■いますぐチケットを購入する 《 8月5日〜15日・下北沢OFFOFFシアター 》
https://ticket.corich.jp/apply/21098/
■ 関根信一氏インタビュー(聴き手:岸本啓孝)
■ FS通信 vol.28(2010/06/15配信号)掲載
岸本:古今東西のゲイが一堂に会する、というのはどういう設定なのですか?
関根:イギリスの劇作家キャリル・チャーチル作『トップ・ガールズ』
というお芝居があります。人材派遣会社の重役になった主人公の昇進祝
いのパーティに歴史上の有名な女性たち、というか、それぞれの時代の
トップを走っていた女性たちがやってきます。彼女たちの華やかな経歴
の影の生きていく上でのつらさ、切なさ、そして何を犠牲にしてきたか
が、にぎやかなパーティのコースの進行とともに語られる第一部。そし
て二部では、主人公は、かつて産んだ娘を、実は姉に託して仕事を選ん
できたことが人材派遣会社の同僚、登録に来た女性たちのエピソードを
はさみながら語られます。
「歴史上の女性たち」というのを、「ゲイたち」におきかえてみたら、
どうなるだろうということを、以前から考えていたんですね。
彼らがどんな過酷な生涯を送ってきたかということを考えたときに、
「女性」というものの抑圧のされ方と「ゲイ」の受ける抑圧は、性質が
違うものだとは思いますが(「男である」ということは、社会的には抑
圧する側でもあるわけですから)、この置き換えをしてみることで何が
見えてくるのか確かめてみたくなったんです。
というと、ずいぶん真面目な芝居のようですけれども、ひと癖もふた癖
もあるゲイたちが一堂に会すわけなので、にぎやかなおかしな場面が生
まれそうです。
岸本:なるほど。では「芸術作品や歴史上に存在するゲイ」というのは、
具体的にどんな人物が出てくるのでしょうか?
関根:フライヤーやウェブサイトにはこんな紹介をしています。
・世紀末を代表する耽美主義の文学者
・ゲイの市長と呼ばれた男
・伝説のロックシンガー
・ナチスの暗号を解読した数学者
・作者の死後発表されたゲイ小説の主人公
・ルネサンスの名画のモデルとなった青年
・戦国時代の若武者・仮面の告白をした作家
・ゲイ小説を遺した女流文学者
実名にしていないのは、名前だけ聞いても誰だかわからないというのと、
「ゲイ」というくくりだけでも、こんなにいろんな人がいるんだという
のを伝えたかったんですね。あとは、実名を出すと怒られるかもしれな
いというのもややあったんですが(笑)。劇中では名前で呼び合ってい
ますので、どうぞ実際の舞台でご覧いただけたらと思います。
映画化されてる人がけっこういますね。そのままウェブで検索をすると
トップで出てきたり。「ゲイ」というくくりの中に女性がいるのは、彼
女がレズビアンだからですが、一昨年の「新・こころ」でもそうだった
ように、女性の視点というのを一つのポイントに考えています。
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岸本:「トップ・ガールス」の後半では現代イギリス女性の現実、というのが、わりとシビアに描かれていたかと思うのですが、「トップ・ボーイズ」も後半はやはりそうなるのですか?
関根:そうですね。第一部の登場人物たちが望んで得られなかったものを、
現代に生きる僕たちは、ちゃんと手にしているんだろうかということで
しょうか。差別と偏見の中生き抜いた人たちと、今の僕たちが全然別の
次元の存在ではなくて、つながっているんだというようなことですね。
女性(または男性も)が担わざるを得ない「血縁」というつながりを、
とりあえずは持たないゲイたちは、まったく誰にもつながっていないの
だろうかとか。いつの時代もゲイとして生きるのは大変だというような
ことではない「つながり」を考えてみたいですね。
「トップ・ボーイズ」というタイトルは、その時代のトップにいたという
意味になってしまうので、最初は「ハッピー・ボーイズ」というのを考え
たんです。「ゲイ」=「ハッピー」というのも、逆説的で面白いような気
がして。ただそれも哀しすぎるように思えたので、結局「トップ・ボーイ
ズ」で行くことにしました。時代の最先端であるという意味と、ゲイとし
ての「フロント・ランナー」であるというニュアンスを託してみました。
現代の場面の登場人物たちは、決して「トップ」な人たちではないのです
が、彼ら一人一人の人生は、彼らなりに切り開いてきた結果なのだと思い
ます。それはどんな人にとってもそうですが。
幸せなはずのカップルがなんでそうなっちゃうの?という羽目にどん
どんおちいっていく、そんなおかしくも哀しいお話を用意しています。
岸本:そうなんですか。とすると、前作「プライベート・アイズ」とは
またがらりとちがう作品になりそうですね。今回はまたどうして、
こういう作品を描こうと思ったのですか?
関根:「このところの新作「プライベート・アイズ」「新・こころ」「ム
ーン・リバー」といった作品たちは、みんな「時代劇」の要素を持ってい
て、現在ということはあまり考えてなかったんですね。というか、僕は
「今」を描くということをあまりしたくなかったんです。それまではずい
ぶんとその時々の「今」を舞台にしていたつもりだったので、しばらく違
うこともやってみようと。それもひと段落したので(笑)、久しぶりの
「今」をネタに芝居をしてみようと思います。
二人で生きること、一人で生きること、それぞれの生き方が、理想論や
綺麗事ではない現実の問題として、今の僕たちにどう関わってくるのか。
そんなあれこれをかつて生きたゲイたちと対比しながら描いてみたいと
考えたんです。
普通の芝居なら、一人でお腹いっぱいになるほどの個性の強いキャラが
一度の大勢登場するというおかしさは、gaku-GAY-kaiでいつも楽しんでい
るパロディの精神に通じると思います。全員が数役を早変わりで演じると
いうのも、時代を超えていかないといけないのでなかなかに大変なことか
もしれないです。
決して広くはないOFFOFFシアターの舞台裏がどんなことになるのか、
今から楽しみですね。
岸本:僕も覚悟して稽古に臨みたいと思います。ありがとうございました。
関根:みなさまのご来場をお待ちしています。
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