【米】上院・新ヘイトクライム防止法案を可決
米上院は、同性愛者も保護の対象とする新ヘイトクライム(憎悪犯罪)防止法案を先月21日、賛成57、反対42票で可決した。44人の民主党員に加え、13人の共和党員が加わる形での可決となった。ロバート・バード上院議員(ウェストバージニア州)は民主党員で唯一、法案に反対した。この法案が正式に成立すれば、人種、宗教、国籍に対する憎悪が犯罪の動機と認定する基準が引き下げられ、性的指向、ジェンダー、障害にも拡大される。いずれの議会においても、現行のヘイト・クライム法の下で、同性愛者の保護に関する表決が行われたのは今回が初めて。

同法案は、98年10月にワイオミング州で起きたマシュー・シェパードさん殺害事件など、同性愛者や人主査別による残虐なヘイトクライム事件が相次いでいたことを契機に、準備が急がれていた。

今回の法案の中心的な推進者である民主党のエドワード・ケネディ上院議員は、「法的保護を平等に受けるために、白人の男性でなくてはならないとか、障害を持っていてはいけないとか、同性愛でないことが条件だ、ということを、われわれは口に出してはいけないのだ」とコメントした。


|milk vol.32 2000/07/22 |home2000

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