【国内】東京地裁・「三島と同性愛」手紙掲載の小説を出版差し止め仮処分
三島由紀夫と同性愛関係にあったという作家の福島次郎氏が書いた小説「三島由紀夫−剣と寒紅」の中で、三島の未公表の手紙を掲載され著作権を侵害されたとして、三島の遺族二人が申し立てた仮処分申請について、東京地裁(八木貴美子裁判官)は3月30日、遺族側の主張を全面的に認め、出版元の文芸春秋と福島氏らに、同小説の出版差し止めと1週間以内の回収を命じる決定を下した。文芸春秋では回収命令に応じるとしている。

三島の遺族側は申し立ての中で、(1)手紙は著作権法にいう著作物で、福島氏には所有権はあるが、公表権と複製権は三島と遺族にある (2)著作権法は著作者が死亡した後でも、著作者人格権を侵害する行為を禁止しており、今回の出版はこの行為に当たる、などと主張していた。


|milk vol.4 1998/04/22 |home1998

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