【オーストリア】国として初の「ナチス犠牲者の日」
オーストリアは今月5日、国として初めてナチス・ドイツの犠牲者を悼む記念日を迎えた。この記念日は昨年11月、上下両院で可決されたもの。今年がナチス・ドイツによる併合60周年にあたり、オーストリアでナチスのもっとも大きな強制収容所だったマウトハウゼン収容所の解放日が5月5日であったことで、この日に決められた。国会ではオペラ「アンネ・フランクの日記」を上演し、犠牲者を悼んだ。

オーストリアでは、1938年の併合時から1945年の戦争終結までに国内のユダヤ人やジプシー、反ナチス抵抗運動家や同性愛者など少なくとも65万人が殺された。フィッシャー国民議会(下院)議長は「ヒトラーのナチスがオーストリアにきたとき、多くの人は歓迎した。強制収容所のような犯罪を2度と繰り返してはならない。暴力と民族差別に対する記念日として、この日を将来に残そう」と訴えた。


|milk vol.5 1998/05/22 |home1998

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