(毎月22日配信・無料) 【ブラジル】 サンパウロ・ラテンアメリカ最大規模のゲイパレード開催

ラテンアメリカ最大規模を誇るゲイパレードが6月2日、サンパウロで開催され、 ゲイやレズビアン、トランスジェンダー、ドラァグ・クイーン、 バイセクシュアル、ストレートらが市内を大行進した。 海外のメディア報道によると、参加者は昨年の18万人から3倍近い、 およそ50万人に増加。これは、リオのカーニバルを遥かに超える規模だ。 ブラジル国内では長年のロビー活動で力のある多くの政治家を味方につけ、 先月には同性愛者の婚姻権や、女性や障害者への差別禁止を盛り込んだ 包括的人権計画が発表されるなど、コミュニティの盛り上がりは最高潮に達している。

Brazilian Studies Associationの代表で、ブラジルのゲイ公民権運動の 中心的メンバーであるジェームズ・グリーン氏は、ロイター通信社の インタビューで、「パレードの主な目的は、性の多様性について 視野を広めてもらい、自分以外の他者を愛する方法が、 たくさんあるということを知ってもらうことにある」と語った。

この日は、サンパウロ市長のマルタ・スプリシ氏(58)も公式参加した。 性科学のカウンセラーとしてテレビやラジオで活躍していた彼女は、 大観衆の前で、「ゲイの人のための権利を示すための都市・ サンパウロの市長であることを誇りに思う」とスピーチした。

サンパウロのゲイパレードは1996年、2,000人の参加者を集めてはじまった。 その後、サンパウロは市のバックアップなどを受けて、ニューヨークや サンフランシスコ、ロンドン、シドニー、モントリオール、パリに並ぶ、 大規模なゲイパレードが開催できる都市へと成長を遂げた。


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