【国内】 第122回芥川賞・藤野千夜氏「夏の約束」が受賞
第122回芥川賞・直木賞(日本文学振興会主催)の選考委員会が1月14日、東京・築地の「新喜楽」で開かれ、芥川賞にゲイのカップルや性転換した美容師らの若者たちが前向きに生きていく姿を描いた藤野千夜(ふじの・ちや)氏(37)の「夏の約束」(群像12月号)が受賞した。同性愛をテーマに非常に軽やかに楽しく描けていた点が評価された。藤野氏は性同一性障害の男性で、受賞作は自らの体験が反映されたものになっているという。贈呈式は2月18日、東京・丸の内の東京会館で行われ、正賞の時計と副賞各100万円が贈られる。

また芥川賞には藤野氏の他、大阪の在日韓国・朝鮮人が暮らすバラックを舞台にした「蔭の棲みか」(文学界11月号)の玄月(げんげつ)氏(34)、直木賞には実在した芸者をモデルにした「長崎ぶらぶら節」(文芸春秋)のなかにし礼氏(61)が受賞した。


|milk vol.25 2000/01/22 |home2000

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