ブラジル国内のすべてのバーやクラブに、ゲイ・レズビアン・性転換者専用の「第3のトイレ」を設けようという提案が、ブラジル議会のウィルソン・リマ議員から出されている。専用といっても、ゲイやレズビアンが必ずしもそれを使用しなければならないわけではなく、従来通り、男性用・女性用のトイレを使ってもいい。
この提案についてリマ議員は、「この発想は、トランスベスタイトの芸人が、男性用、女性用のどちらのトイレに行くにも不自由を味わっているという事を知ったことがきっかけとなった。同性愛者の擁護であって差別ではない。これで同性愛者が差別されることはなくなるだろう」という。
これに対し、地元のゲイ団体は、「専用トイレは公民権を侵害するもの。同性愛者と異性愛者の間に「しきり」を設けることは、ホモフォビアを助長してしまいかねない。ブラジルでは、性別とセクシュアリティ(セクシャリティー)とが違うものだということが全く理解されていない。同性愛者は、第3の性ではない」と反発している。
|milk vol.28 2000/04/22 |home|2000 |