【米】最高裁・ボーイスカウトの同性愛リーダー追放は合法
米連邦最高裁は先月28日、米国ボーイスカウトは自身の道徳律をもつ権利があるとして、同性愛者と分かったスカウト・リーダーを追放したのは違法ではないとの判決を5対4の僅差で下した。この訴訟は、政治指導者らの関心も呼び、ブッシュ・テキサス州知事は「ボーイスカウトは私的組織であり、自身でメンバーのあり方を決定すべきだ」と主張していた。しかし、クリントン大統領は最高裁判決を受けて、「一般論として同性愛者に対する差別には反対」などと語っている。

同訴訟は、ニュージャージー州でアシスタント・スカウトマスターを務めていた青年が、1990年に同性愛者であることを理由に辞めさせられたことを不服として訴えていたもの。同州最高裁は、ボーイスカウトは同州の反差別法に違反したとの判決を下していたが、今回、一転してボーイスカウト側の勝訴となった。ただ、判決は、同性愛者と公言するスカウトが資格を維持できるのかについての問題には直接触れていない。

ボーイスカウトには1910年の創設以来、米国人9000万人以上が参加。現在も11歳から17歳の青少年475万人および130万人の成人指導者が加入している。


|milk vol.32 2000/07/22 |home2000

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