独立記念日の早朝、ウエスト・ヴァージニア州北部のグラント・タウンの町はずれで新聞配達人が、車に轢かれたと思われる黒人青年の遺体を
発見した。死んでいたのは、アーサー・J.R.ウォーレンさん(26)とわかった。当初、この事件はひき逃げと思われていたが、目撃者の証言により
殺人事件であることが判明し、容疑者の少年二人が逮捕された。逮捕されたのは、デヴィッド・パーカー(17)とジャレッド・ウィルソン(17)で、ウォー
レンさんとは顔なじみだった。
警察の発表によると、二人は彼らが根城にしていた隠れ家でウォーレン
さんをしたたか殴りつけた上、車のトランクに詰め、1マイルほど離れた
町はずれの発電所の前の砂利道に置き、車で何度も轢いた。その後、
二人は証拠隠滅のため、隠れ家に戻り、血を洗い流し、着ていた衣服を
消却し埋めたという。
殺されたウォーレンさんは、ゲイを公言しており、ゲイの人権団体は、
この犯罪はヘイトクライムの可能性が強いと見ている。7月11日に行われ
たウォーレンさんの追悼セレモニーで、地元の同性愛団体のスコット・
ブリトン氏はウェスト・ヴァージニアがKKKやネオナチの本拠地であ
ることを強調し、ヘイトクライムに対する警鐘を鳴らした。
ウォーレンさんは、学習障害があり、手に先天性の障害を持っていた。
ときどき原因不明の発作を起こすことがあり、そのため定職に就くこと
はできなかったが、ボランティアとして教会の音響技師を務めたり、病
人の世話をしていた。グラント・タウンは人口700人ほどの小さな町であり、
住民のほとんどが何らかの形でウォーレンさんの世話を受けていた。
犯行の動機は明らかにされていないが、匿名の関係者によると、容疑者
二人はウォーレンさんと性的関係があり、その関係を他人に知られない
ようにするためにウォーレンさんを殺害したという。
容疑者が犯行を認めていることと犯行の残忍性から、容疑者は成人とし
て扱われ、終身刑に処せられる公算が強いと関係者はみている。判決は
今月(7月)末にも言い渡される。
|milk vol.33 2000/08/22 |home|2000 |