【米】アイオワ州立大学・マグワイア使用の筋肉増強剤に警告
昨年、アメリカ・メジャーリーグのホームラン記録を塗り替えたマグワイア選手が使用した筋肉増強剤のアンドロステンジオンが、筋肉を増やす効果がなく、心臓病など健康に悪影響を及ぼす可能性があることを、米アイオワ州立大学のダグラス・キング博士らが米医師会雑誌に発表した。

報告によるとキング博士らは、19歳から29歳の男性30人を対象に、同剤か偽薬(米の粉)を毎日3回飲んでもらい、筋力トレーニングの効果を調べた。その結果、血中濃度にも筋力にも両者に差がないことがわかった。しかも逆にアンドロステンジオンを服用した人は、血中の善玉コレステロール(HDL)が減少、女性ホルモン物質が増えた。同博士らは、HDLが減ると心臓や血管の病気になりやすく、女性ホルモンの増加は男性の場合、すい臓がんの危険を増やすと警告している。

同剤はIOC(国際オリンピック委員会)、米プロフットボールのNFLなどが禁止薬物に指定しているが、米国では薬品認可の対象外の栄養補助食品として販売されており、マグワイア選手の活躍で売上が大幅に増えたといわれている。


|milk vol.18 1999/06/22 |home1999

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