【仏】ピエール・マリー・キューリ大 エイズ感染しても発症妨げる画期的新薬開発
決定的な治療薬がないとされたエイズウィルス(HIV)のワクチンが、ついに開発された。これまでの治療の発想を変え、感染しても発症させないことで、エイズ(後天性免疫不全症候群)になることを防ぐ画期的な薬。フランスのピエール・マリー・キューリ大学のダニエル・ザグリ教授(71)と、エイズウィルス発見者の一人、米メリーランド大のロバート・ギャロ教授(61)らのグループがすでに臨床実験で効果を確認し5月11日、都内での記者会見で明らかにした。

現在あるエイズ治療薬は9種類。病状の進行を妨げるカクテル(併用)療法が最も効果的とされているが、治療費が月18万円前後と高額で、1日当たり50錠近い錠剤の服用が必要な上、副作用もある。元愛知県ガンセンターウイルス室長の小野さんは、「新薬であれば大量生産でコストを下げれば、カクテルの2〜3割の費用で治療できるのではないか」と話している。


|milk vol.5 1998/05/22 |home1998

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