【スイス】国際エイズ会議・3種混合薬剤にウイルスが耐性
エイズ治療に効果があるとされる3種類の薬剤による治療法に対し、「一部のウイルスが耐性を持ち効力がなくなりつつある」という報告が6月30日、当地で開催中の国際エイズ会議で報告された。この結果は、米医学誌「ニューイングランド・ジャーナル・オブ・メディスン」でも報告される。

エイズは、感染初期から3種類の抗エイズ薬を1日に20錠服用すれば、発症がかなりの確率で抑えられることが2年前に判明し、この「3種混合法」は最も効果的な治療法として各国で実施されてきた。しかし、米・カリフォルニア大学グループは、種々の抗エイズ剤を服用した男性から中年患者がエイズに感染したケースを報告。この中年患者の場合、3種混合法の効果が弱く、結局、服用を中止している。研究者らは「3種混合法を過信するのは誤りだ。耐性ウイルスに感染した場合は(治療法がなかった)83年当時と同じ状況だということを知ってほしい」と警告している。


|milk vol.7 1998/07/22 |home1998

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