今月5日、埼玉医科大学(埼玉県毛呂山町)が、男性への性転換を希望する性
同一性障害の女性患者に対し、同大倫理委員会の承認前に、事実上の性転換手
術を行っていたことが明らかになった。
この患者は、四国地方に住む30代の女性。手術にかかわった原科孝雄・同大形
成外科教授は「相談に訪れた本人と両親から懇願され、摘出手術を産婦人科に頼
んだ。今から考えると、この摘出手術が性転換手術であると指摘されても仕方ないだ
ろう。」と語った。
性転換手術は欧米で広く行われているが、国内では1969年、東京地裁が男性3人
の睾丸摘出手術を行った東京都内の開業医に、生殖を不能にする手術をみだりに
行うことを禁じた優生保護法(現母体保護法)違反として、有罪判決を出した。これ
を乗り越えるため、同大や学会が昨年、ガイドラインを策定、今月11日に手術を行う
予定だった。
山内俊雄・埼玉医大副学長(倫理委員長)の話 「全く聞いていなかった。ただ、
11日に予定されている性転換手術は、大学の倫理委や日本精神神経学会の審議
を経ており、影響は受けない。」(9月6日付 読売新聞より)
|milk vol.9 1998/09/22 |home|1998 |