【南部アフリカ】ジンバブエ前大統領の身柄引き渡しをめぐる確執問題
南部アフリカのジンバブエで禁じられている「同性愛」の罪を犯したとして、欠席裁判で懲役22年の判決を受けた同国の前大統領カナン・バナナ氏(62)の身柄引き渡しをめぐり南アフリカのマンデラ大統領(80)とジンバブエのムガベ大統領(76)の対立が激化している。バナナ氏は、有罪判決が出る直前の先月末に隣国のボツワナに逃亡、その後、南アフリカ入りした。ムガベ大統領は、同性愛は「西洋からアフリカに持ち込まれたもの」として、激しく非難してきた。

ジンバブエ政府の身柄引き渡し要請に対して、南ア政府は「バナナ前大統領に対して政治的亡命は認めない」と回答しながら、いっこうに逮捕する気配を見せなかった。それどころか、先週、マンデラ南ア大統領がバナナ前大統領と会見し、ムガベ大統領の怒りを増幅させることになった。

マンデラ大統領の報道官は南アではアルパイトヘイト(人種隔離政策)時代に定められた同性愛を禁ずる法律はすでに廃止されていることを指摘している。


|milk vol.12 1998/12/22 |home1998

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